あんなカイロ昼ブログ

日本、「90分」で米国破る＝挑戦者の姿勢がゴールに結実

　W杯決勝の再戦。高瀬の決勝ヘッドで、再び米国を破り、佐々木監督は「米国のパワーとスピードに対応できた。五輪へのみんなの意気込みが試合に出ていた」と納得の表情を見せた。
　序盤、パスをつないでくる米国に対して、日本は厳しいマークからカットしてボールを奪った。主導権をつかみつつあったが、米国が縦への長いパスを放り込み始めると流れは変わる。こぼれ球を拾われ、その後は一進一退の攻防が続いた。
　後半は米国がサイドチェンジを多用し、押し気味に進めた。ただ、日本も集中力を切らさず、決定機は与えなかった。そんな中、後半39分に宮間の左CKに、相手DFの裏を回り込んで頭で合わせた高瀬が、勝負を決めた。
　昨夏に米国をPK戦の末に破っているが、試合内容では攻守で相手が上回った。選手の誰もがそれを自覚し、世界一になった「おごり」は一切なかった。挑戦者としての姿勢は変わらず、その気迫が決勝ゴールに結実した。
　五輪で悲願の金メダルを獲得するために、米国は避けて通れない相手。その世界一のチームを連続で破り、主将の宮間は「沢さんに心配をかけないよう、早くチームに戻りたいと思ってもらえるよう、みんなで戦った。動揺はなかった」と胸を張った。大黒柱の沢抜きでつかんだ90分間での勝利は、今後の日本に大きな期待を抱かせた。

■試合後、鮫島のコメント
試合の途中はリズムが崩れましたが、９０分で結果を残せたのは次につながると思います。ワールドカップでは相手の勢いに押されることがあったので、立ち上がりを意識しました。無失点で抑えたのは良かったです。簡単に負けるわけにはいかないです。米国とはまた戦う機会があるのでしっかりとやりたいと思います。今日はできた部分より課題の方が多いですね。スピードで振り切られることがあったので引き続き課題として取り組みたいです。（ドイツとスウェーデン）どちらが相手でもしっかり結果を残せるようにしたいと思います。

■試合後、安藤のコメント
９０分間で米国を倒すことができてうれしいです。ワールドカップでは勝ちましたけど、押された時間帯もあったし、課題を話し合いながら臨みました。（米国が）前半の立ち上がりに攻撃的に来たときもあわてず、しっかりつないでいこうと話しました。今日は勝ちたいと思ったので気持ちを入れて戦いました。みんなと久しぶりにプレーして、もう１試合あるので、チーム力を高めたいです。優勝が目標なんでしっかりと勝ちたいと思います。

■試合後、大野のコメント
すごいことをやっちゃいましたね（笑）。この結果に満足することなくいきたいです。まだまだ足りない部分もあるので、みんなで修正しないといけないと思います。（決勝は）自分たちらしいサッカーをして勝利したいです。

■試合後、佐々木監督のコメント
（高瀬のゴールについて）後半が勝負になると思ったのでよく決めてくれました。まだ決勝がありますが、自分たちもひとつひとつ成長できるように、質の高さを求めていきたいと思います。

■試合後、高瀬のコメント
前半からみんなが体を張って守っていたので、最後にリスタートから取れて良かったです。（ゴールは）うれしいですけど１点は１点。決勝もあるのでまた点を取りたいです。最後の試合なんで、みんなで気を引き締めて優勝したいと思います。

■試合後、宮間のコメント
（米国戦で初となる９０分間での勝利は）うれしいですけど、まだまだできる部分があるので、次につなげたいと思います。交代選手を多く使ってチーム一体となって戦えて、米国に勝てたのは誇りです。結果を残せたことはうれしいですけど、チームをもっとレベルアップさせていきたいです。（ゴールについては）ＣＫを取った流れも良かったし、高瀬選手もかなり動いていたので良かったです。決勝の相手は（ドイツかスウェーデンか）どっちか分からないですけど、チームとってもタイトルを取るのは大きな自信となるので、しっかりと結果を出したいと思います。