あんなカイロ昼ブログ

健大は天理、高崎は近江 センバツ組み合わせ

【大阪＝米原守、入山亘記者】
　第84回選抜高校野球大会（21日開幕、甲子園）の組み合わせ抽選会が15日、大阪市の毎日新聞大阪本社で行われた。本県から出場する健大高崎は大会２日目第２試合（22日午前11時半開始予定）で天理（奈良）と、高崎は３日目第３試合（23日午後２時開始予定）で近江（滋賀）とそれぞれ対戦が決まった。選抜の県勢は11校連続で初戦敗退しており、１９９５年に８強に進出した前橋工以来となる春の勝利へ期待が高まる。選手宣誓は出場32チームによる抽選の結果、石巻工（宮城、21世紀枠）の阿部翔人主将が務める。

◎「どのチームでも負ける気しない 健大・長坂主将

　初出場の健大高崎が対戦する天理は近畿大会で準優勝。５年連続22度目の出場で、春夏合わせて３度の優勝経験がある名門校だ。近畿大会では強豪の大阪桐蔭（大阪）や近江を破っている。

　抽選会前に「開幕試合と選手宣誓を引き当てたい」と話していた長坂拳弥主将。宣言通りにはならなかったが、「甲子園での試合が待ち遠しいので、早い日程になって良かった」と笑顔を見せた。天理については「どのチームでも同じ。自分たちの野球をやるだけ」と強調し、「負ける気がしない」と力を込めた。

　青柳博文監督も「うちは初出場らしく、挑戦者の気持ちで臨む。持ち味の機動力野球がどこまで通用するか試したい」と意気込んだ。

◎「ベストの試合見せられるよう」 高崎・金子主将

　31年ぶり２度目の出場となる高崎の対戦相手、近江は近畿大会４強に進出し、９年ぶり３度目。金子裕紀主将は「どこを引いても強豪には違いない。自分たちより強い」と話し、抽選会に臨んだ。対戦相手が決まっても考え方を崩さず、「挑戦者として自分たちの野球をするだけ」と、あらためて決意した。

　金子主将は15日に本県に戻り、チームは17日に大阪入りする。「（初戦に）ベストの試合を見せられるようにいい状態に持っていこうと、みんなに話したい」と万全の調整を図る。

　31年前の選抜初出場を選手として経験している境原尚樹監督は「対戦相手のことよりも自分たちの戦力を整えていくことを考えたい」と冷静にとらえた。

天理×健大高崎（第２日第２試合）

　２１日に開幕する第８４回選抜高校野球大会（日本高野連、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援）の組み合わせ抽選会が１５日、大阪市の毎日新聞大阪本社であった。天理（奈良）と健大高崎（群馬）が、２２日の第２日第２試合で対戦する。
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　抽選には無心で臨んだという天理の舩曳翔（かける）主将は「どこが来てもやることは変わらない」。ただ、機動力野球を得意とする健大高崎との対戦に、「捕手として、絶対盗塁させないようにしたい」と力強く語った。

　冬の厳しい練習を乗り越え、チームは上り調子。中谷佳太、山本竜也両投手はともに遜色なく、打線は一段と厚みを増した。

　夏の大会の優勝経験がある橋本武徳監督は「選手たちはよく練習に耐えてくれた。その成果を甲子園で存分にみせたい」と話した。
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　健大高崎の青柳博文監督は高校３年の春、前橋商の一塁手として選抜大会に出場。天理はその年、夏の選手権大会で優勝した。甲子園常連校との対戦に、長坂拳弥主将は「名前で負けるつもりはない」。目標の優勝にむけて前を見据えた。（伊藤弘毅）
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〈天理〉

　５年連続２２回目の出場は、出場校中で最多となる。選手権大会２回、選抜大会１回の優勝を誇る。昨夏は部員間の暴行による不祥事で選手権奈良大会に出場できなかった。選抜大会にかける思いは大きい。

　投手陣は左腕中谷と右腕山本竜が支え、昨秋の公式戦全てを２人で投げきった。中谷は近畿大会の立命館（京都）戦で１０回１８奪三振、１失点の力投を見せた。

　昨秋の公式戦の打率は２割９分７厘。中軸吉村は近畿大会で２試合連続本塁打を放つなど注目の強打者だ。

　ＯＢにプロ野球歴代３位の本塁打記録を持ち、野球殿堂入りした門田博光や阪神の関本健太郎がいる。

〈健大高崎〉

　昨夏に続く甲子園だが、春は初出場。機動力野球で甲子園をわかせた昨夏の勢いそのままに、秋の県大会を初制覇し、関東大会でも４強入りした。

　投手陣の柱は、エースの左腕三木。直球は１３０キロ台半ばだが、キレのある変化球とコーナーを大胆につく投球が持ち味だ。関東大会では２試合を零封。左腕の下田ら２年生の成長も著しい。

　攻撃の武器は機動力。昨秋の県大会では２８盗塁、２４犠打と小技を生かし得点を重ねた。昨秋からの公式戦打率は３割４分７厘。さらなる打力向上のため、冬は素振りの本数を倍増させ、最大３千本に。青柳監督は「昨夏の１勝を超えたい」と意気込む。

近江×高崎（第３日第３試合）

　第８４回選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会が１５日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社オーバルホールであり、第３日の第３試合（２３日午後２時開始予定）で、近江（滋賀）と昨秋の関東大会４強の高崎（群馬）の対戦が決まった。
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　抽選会は午前９時に始まり、近江の福井真吾主将は出場３２校の４番目にくじを引き、「近江高校、１７番です」としっかりとした声で宣言した。

　福井主将は前日、チームメートから「組み合わせは、何でもいいぞ」と送り出された。ただ、選抜出場が決まって以降、寒の戻りなどの影響で練習試合が予定していた半分の３試合しか消化できなかった。少しでも実戦経験を積みたいと、初戦は大会第４日以降を希望していた。

　抽選の結果、初顔合わせとなる高崎との試合は第３日に決まった。「（日程は）微妙だな、と思った」と福井主将。ただ、対戦相手が決まり、甲子園で試合をする実感がわいてきた様子で、「今は、とにかく早く試合がしたい」と話した。

　チームは冬の間、１００キロ以上の走り込みと、毎日２千本以上の素振りをしてきた。多賀章仁監督は「どんなチームも、初戦は硬くなる。普段通りの力を出せば、十分勝てる」と話した。（中村亮）
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　高崎は、境原尚樹監督が「尊敬していた」という、多賀章仁監督の近江と戦う。近江については「相手がどうこうということではない」。粘り強い守備から少ないチャンスを生かすチームの特徴を出すことを目指す。金子裕紀主将は「今から開幕までをどう過ごすかが大切。良い状態で開幕に臨みたい」と話した。（伊藤弘毅）
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〈近江〉

　タイプの違う３人の右腕の継投策で昨秋の近畿大会４強まで勝ち進み、９年ぶり３回目の選抜出場をつかんだ。

　エース村田はマウンド度胸があり、広瀬は制球力、山田はスライダーが持ち味。２００１年夏の甲子園で「三本の矢」と呼ばれた３投手を擁し県勢初の準優勝を果たした。その再現が期待されている。

　打線は一発のある橋本と藤原が打率４割を超す。昨秋の県大会準決勝では１１犠打を決め、小技を絡めた攻撃も魅力だ。

　甲子園を逃した昨夏から１日２千本の素振りをこなし、学校周辺のゴミ拾いなどをして生活態度から見直した。多賀監督は「伸びしろがあるチーム」と期待する。

　琵琶湖をイメージした伝統の青いユニホームが特徴。ＯＢに中日ドラゴンズの小熊凌祐投手がいる。

〈高崎〉

　３１年ぶり２度目の出場。県内有数の進学校で、前回の選抜出場への過程は、山際淳司氏のノンフィクション「スローカーブを、もう一球」に取り上げられた。

　攻守の粘り強さが持ち味だ。秋の関東大会では初戦、準々決勝と先制されながら、いずれも中盤以降の逆転で制した。

　エースの右腕島田は最速１３０キロ台後半の直球と変化球で打たせてとる。控えの佐藤や中里らの援護が鍵となる。

　公式戦の打率は２割３分７厘ながら、好機で主将の金子ら主軸の集中打が光る。金子は「３１年でどれだけ進歩したかを見せたい」。

　ＯＢには元首相の福田赳夫、中曽根康弘両氏ら。